玉造小劇店はお芝居を提供するお店です。
敗戦後の大阪、乃木印刷所で繰り広げられる、絵をめぐる物語。
「中身なに?」
「開けてからのおたのしみや。」
贈り物の箱を前に、男は女に言った。
「どっちやろな?」
「生まれてからのおたのしみや」夫を前に妻が言った。
人生はいつでもおたのしみ。
先に知ることはできない、おたのしみ。