玉造小劇店はお芝居を提供するお店です。
大正13年。
大阪の船場から橋を渡った日本橋黒門町に小粋な家が一軒あった。
家主は芳崎兼(よしざきかね)という40代半ばの女性。
この春、東京の大学を卒業したばかりの
一人息子、清が帰ってきて2人暮らし。
兼は船場の豪商・岩井商店という材木屋問屋、岩井庄之助の妾だった。
が、その岩井も死んで今は通ってくることもない。
しかし、商売をしている様子でもないのに兼の家には不思議に出入りが多かった。
兼は若い頃は岩井商店で働いていた女衆だった。
男勝りのそろばん力と、商いのアイデアに富んでいて、
あっという間に生まれたばかりの若旦那の乳母に抜擢された。
その時期に兼は船場の表向きのしきたりを学んだのだ。
同時に奥向きでお金を上手く回す船場一流の「始末」にも触れ、裏道もしっかり身につけた。
そして遂には主の妾になり、清を産んだのである。
船場の旦那衆はしきたり上、「おもてなし」に金払いを厭わない。自分の評判を落とすからだ。
が…時には抜け穴に頼らなくてはならないこともある。
つまり、兼のところにはワケあり、傷ありの商人が尋ねてくるのである。
商人たちの華やかな「おもてなし」の裏で、知恵を絞った「始末」の極意が、兼を中心に繰り広げられていく。
【出演】
みやなおこ
うえだひろし(リリパットアーミーⅡ)
江口直彌(松竹新喜劇)
浅野彰一(あさの@しょーいち堂)
江戸川萬時
コング桑田(リリパットアーミーⅡ)
鈴木健介
久野麻子(スイス銀行)
森崎正弘(MousePiece-ree)
内山絢貴(劇団五期会)
畝岡歩未(リリパットアーミーⅡ)
松井千尋(リリパットアーミーⅡ)
わかぎゑふ(リリパットアーミーⅡ)
八代進一(花組芝居)
福本伸一(ラッパ屋)
茂山逸平
【スタッフ】
脚本・演出=わかぎゑふ
舞台監督=武吉浩二(Quantum Leap*)
舞台美術=浦野正之
照明プラン=高山晴彦
照明オペ=千原悦子
音楽=佐藤心
音響効果=三好里美(スタジオ・シン)
大道具=アーティスティックポイント
衣裳=妹妹
小道具=上田商会
宣伝美術=東學(188)
宣伝写真=山田徳春(500G.inc)
制 作=中村祐子(玉造小劇店)
制作協力=岡本康子(Trash2)・島尾朋子・TBSサービス
東京公演共催=TBSラジオ
東京提携公演=全労済ホール/スペース・ゼロ
企画・主催=玉造小劇店
「おもてなし」札幌公演後のわかぎゑふとうえだひろしの対談